読書『もう悩まない!働く女性の感情整理術』

以前アンガーマネジメントについて学んだことがあるのだけど、その復習がしたいなと思い、『もう悩まない!働く女性の感情整理術』という本を読んでみることにした。

 

要約すると、職場でぶつかる悩みや葛藤などとどのように付き合ったらいいか。そして、どのような心の持ち方で仕事に臨んでいくべきかを教えてくれる本だ。

 

とりあえず、覚えておきたいところを3つほどピックアップしてまとめることにした。

 

①悩みの基本的な対応策「心の筋肉を鍛える」

悩みの基本的な対策とはどんなことなのか?

それについて述べている部分を本文より抜粋。

 

ぎっしりと葉を茂らせ、たわわに実がなっている樹木を想像してみてください。

地面の下には、太い健康な根が張っています。その根がしっかりした太い健康な幹を作り、その幹が青々と茂る枝葉を広げます。そして、みずみずしい実をつける。

この「根」の部分が、あなたの心構えやものの見方、考え方にあたります。「幹」は知識やスキルや技術「枝葉」は行動で、態度や姿勢も含まれます。そして「実」が成果、結果です。根がしっかりしているほど、幹も枝葉も実も健やかに成長します

知識やスキル、行動力も欠かせません。しかし、すべての結果は根の部分にあたる「心」から派生します。だからこそ、心の筋力を鍛えることが、最もベーシックで、最も大切なことなのです。

 

仕事上の成果である「実」を出すためには、「幹」である知識や技術であったり、「枝葉」となる行動や態度はもちろん重要なものだ。

 

しかし、成果を出すために、一番大事なことは「根」である心、どのような考え方・心構えでいるかが最も大事と著者はいう。

 

確かにどのような考え方を持つかで、身につくスキルや技術や行動や態度は変わってくると思うので、心を鍛えよ、という教えはとてもしっくりきた。

 

私は、「よくこんな行動をしてしまった・・・」と落ち込むことがよくある。だけど、この樹木の例話を読んで、私は枝葉のことを気にしていたのだな、と気づいた。枝葉の行動を公開するばかりでは何も変わらないので、それをきっかけに考え方を改め、根っこを強化し、次に実をつける時のために、枝葉である行動をよりたくましいものに変えていく・・・。そういったマインドで社会と関わっていきたいと思った。

 

また、これは自分を内省するためだけではなく、他人と付き合うときにも役に立つものとも思う。

 

仕事ではよく、「なぜこの人はこんな行動をするのだろう」と枝葉の行動だけを見て、人を批判したくなることがある。そんなときはその行動を一方的に批判するのではなく、根っこの、その人自身がどのような考え方をするのかを知るようにすることで不必要なイライラが減らせるように思う。考え方を知ることで「なるほど、そういう考えでこういう行動に至ったのか」と、以前よりはその人の行動に対する理解度が変わるとも思う。

 

自分の内省にも、他人との付き合いにも使えそうな良いたとえ話なのでぜひ覚えておきたいと思う。

 

②「成果決定のプロセス」からわかる怒りの悪影響

仕事など様々な場面における成果や結果はどのように決まるのかについて、本文でこう説明している。

 

成果決定されるまでには、「気分」➔「出来事」➔「受け取り方」➔「意思決定」➔「行動」➔「成果」という一連の流れがあります。私はこれを「成果決定のプロセス」とよんでいます。

 

引き続き本文中の具体例を説明してみる。

 

【例 仕事を教えてもなかなか成果につながらない後輩がいる】

◆望まない成果を生む場合

気分:上司から機嫌を言われた直後で機嫌が悪い

  ↓

出来事:後輩が教えたように実践していなかった

  ↓

受け取り方:「本当にしょうもないやつだ」とイライラする

  ↓

意思決定:嫌味を言ってやろう

  ↓

行動:「どうして何度言ってもできないの」と感情的な言葉をぶつける

  ↓

成果:後輩との関係が悪化

 

◆望ましい成果を生む場合

気分:尊敬する上司から仕事を褒められた後で、機嫌がよい

  ↓

出来事:後輩が教えたように実践していなかった

  ↓

受け取り方:「しょうがない私がまた教えてあげなければ」と寛容に受け取る

  ↓

意思決定/行動:「わからないことがあったらいつでも聞いて」と声をかける

  ↓

成果:後輩から感謝され、良い人間関係を築く

 

例からわかるように、誰かにイライラするとき、そのイライラの原因となった「出来事」ばかりに注目してしまいがちだが、実は注目すべきはそこではない。その時の自分の「気分」、そしてそのあと起きた出来事に対してどのような「受け取り方」をしたかが注目すべきポイントだ。

 

常にどのような気分でいるか、そして何かの出来事に対して、どのような受け取り方をしていくかが、良い成果をだすためには大事なことだ。

③怒りは持ってもいい。怒りを正しく表出するのが大事

前の項目で怒りの悪い影響について書いたが、決して怒りを持ってはいけないということではない。怒りも喜怒哀楽の一つであり、非常に大切な感情だ。

 

本文ではその怒りの感情についてこのように書いている。

 

怒りの感情で問題を起こすのは、感情そのものでなく、表現の仕方です。怒りの表出には、いいものと悪いものがある。私たちが気を付けるべきはそこなのです。

 

例えば、仕事で上司から厳しい指導を受けたとき。「上司を見返してやる!」と思って仕事を頑張る原動力にすることもできる。この場合、自分の成長という面では怒りがプラスの効果を生んでいる。そして、怒りは自分にとって「必要な怒り」で、正しく表出している状態と言える。

 

では、怒りの表出を間違えないためには、何に気を付けたらいいのだろうか。それは、目的を見失わないことだ。

 

目的を見失い、表出の仕方を間違えてしまった例をみてみよう。男性上司から誤解を受けてしまい、自分のミスではないのに、「なんでこんなこともできないのか」と感情的な苛立ちを伴う不当な評価を受けてしまった。そして、上司の言葉につられて感情的になり、「ひどい!」と泣き崩れてしまった・・。この場合、目的は上司から正当な評価を引き出すことだ。しかし、このような感情的な表出の仕方では到底目的を達成できるとは思えない。むしろ逆効果になってしまう。

 

何かに怒りを覚えたとしても、この行動をすることで、自分の目的達成に近づくだろうか?」とどんな時もまずは冷静に判断し、正しい表出の仕方をするようにすることが大事だ。

 

まとめ

何回か本をまとめてみてるけど、まとめ方がよくわからないなぁ。はぁ。何言ってるかわからない文章なんだろうか・・・。自分でもそう思うけども・・・。

 

とりあえず今回本を読んで心に残った言葉を一つだけ、まとめとして付け加えてみる。

 

本来は、どんな言葉も出来事も、また状況もあなたを怒らせることはできません。」という文が出てきた。起きた出来事に対して、「自分」がどういう意味付けをするか。で、どういう感情になるのかが変わってくる。という意味だ。

これについて、怒るだけではなく、悲しんだりすることもまた同じことだと思った。イライラしたり、必要以上に落ち込んだりすることも多いけれど、そういう感情を表出させているのは自分の選択。結局は自分の意味付け次第。イライラしすぎ?落ち込みすぎ?と少しでも思ったら、違う意味付けを考えられるようになっていきたい。そして③で書いてあるように、正しく表出できるようになっていきたい。