図書館探訪。思いつくままに。劇団ひとり「そのノブは心の扉」

初めに。

 

私はあまり本を得意としていない。

 

主に2つの理由からだろうか。

 

1つ目。読み始めると、最後まで読めたりすることもあるのだけれど、最後まで読まずに飽きてしまうことが多い。

 

特に物語だと、文庫本でも大体結果などどうでもよくなることが多い。

 

だったら別に読まなくても・・・。となる。

 

2つ目。自分に役に立つ本ばかり選ぼうとしてしまう。

 

とにかく私は自分の役に立つことしかやりたくない、と思ってしまう癖がある。

 

資格一つにしても、取った後どのように役に立つかとか考えすぎてしまう。

取りたかったら取ればいいのにね。まあ、資格はただじゃないからそこは考えてもいいところなのかもしれないけれど。

 

後はレシピとか片付け術とか自己啓発本とか。そんな「役に立つ」ものしか手を付けられなくなってしまっている。

 

多分私に足りないのはそこだ。

 

無駄を受け入れて、それを楽しむ余裕がないのだ。

 

そこで、まだ読めると思っている、オムニバスのエッセイを読むことにした。

 

図書館のエッセイコーナーをふらふら。

 

さくらももこの本が嫌いじゃないのでそれにしようと思ったが、たまには別の・・。と思って目をふっとやると、劇団ひとりの本が。

 

面白いと聞くし、読んでみようと借りてみた。

 

 

ここで先に言っておく。

 

これは書評というほどのものではない。

 

私は感想文というものが苦手だ。

 

自分を表現するための一つの練習として今こうやって思い(というほどのものでもないが)を文章にしてみている。

 

 

さて、本題。

 

単純に面白かった。本を読みながらあまり笑わないのだが、くすっと笑ってしまう。

 

気軽に読めて、気軽に笑える。

 

三日坊主を直したくて寺で修行をするという話があるのだが、三日坊主を辞めるために

三日坊主になるとか。この文章だけでもなんか笑える。

 

毎日こんなことを考えながら生きているなんて、と思って関心してしまう。

 

と言って劇団ひとりが高尚なことを考えているわけではないのだが、日頃からこんなことを考えられる人だったら、そら芸人になるわという感じ。

 

私はこの妄想力というものが足らないのだと思っている。

 

道行く人でキスゲームとか。すれ違う人とキスする妄想をするらしいのだ。

律儀にどんな人とでも。それがおじいさんでも。上司の男性でも。

 

暇すぎて編み出したものみたいだが。

 

ひまだったとしても私だったら、まずそんな突飛な妄想はしないと思う。

 

そういう遊び心が足りないのだ、私には。

 

 

読みながら劇団ひとりの行動力には嫉妬してしまった。

 

思いついたら即行動する人のようで、船舶の免許だの無重力体験だの坊主修行だの

手をつけている。

でもなんでも続けられる人ではないようで、けっこうすぐやめたりしているところが親近感がわいてきて、それも読みやすさにつながったと思う。

 

こういうエッセイって、作者のできすぎている生活に嫉妬してしまったり、どうせ私は・・・と自己嫌悪になることもあったりするのだが。

 

物事を始めて続けることができなかったり、始めてみてもなんかもうやる気をなくしてしまったりということがこの本の中でけっこう描写されている。

 

ダイエットの話なんかめちゃくちゃ極端に始めたはいいものの、かなり意思弱。

 

ちょっと下に見れる感じ=面白さなのだろうか。自分のことはさておいて、な。

 

劇団ひとりってもっと明るい感じかと思っていたのだが、意外と周りをまわりを気にしている人なのだなあということも思った。

 

はじめて見たものの意思が弱かったり。周りをめちゃくちゃ気にしたり。共感できるところが多くて面白かった。

 

エッセイにおいては共感できる、ちょっと下に見れる面白さが私にとっては大事なのかな?

 

性格悪いな、私W